漫画『左利きのエレン』あらすじとレビューと読む方法【なんでもない自分を誇ろう】

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悩む人
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『左利きのエレン』って面白いの?読む方法も知りたい

こんな悩みを解決します。

今回は『左利きのエレン』について読んだ感想やあらすじ、読む方法をまとめました。

ぼく
ぼく

天才アーティスト:山岸エレンを始めとする天才達の才能に苦悩する主人公:朝倉光一。何者かになりたかった。何者にもなれなかった。夢を諦めた全ての人に捧げたい作品です。

かっぴー氏により2016年3月24日から2017年9月21日まで『cakes』上にて連載。同年10月7日からリメイク版(作画:nifuni)が『少年ジャンプ+」にて連載中。

2020年1月現在、原作版は16巻まで、リメイク版は10巻まで発売されています。

2019年にはドラマにもなりました。

私はリメイク版を読んでいないので、今回は原作版のレビューを行っていきます。

『左利きのエレン』を読む方法とあらすじレビュー

まずは、『左利きのエレン』を実質無料で読むことができる方法を解説します。

左利きのエレンを無料で読む方法

『左利きのエレン』はKindle Unlimitedに登録することで読むことができます。

Kindle UnlimitedはAmazonが提供している毎月定額で電子書籍が読み放題になるサービスです。

利用料金は月額980円

ただ、最初の30日間は無料で試すことができるので、30日以内に解約すればお金はかかりません。

30日以内にさっさと読み終えて解約してしまえばOKです。

全て合わせるとけっこうボリュームのある本ですが、30日もあればさすがに1周は読み終えることが可能なはず。

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ストーリー概要

大手広告代理店に勤める新米デザイナー朝倉光一は、いつか有名になることを夢みてがむしゃらに働く毎日だった。3億のキャンペーンのデザインを担当する光一はプレゼンで勝利するものの、プロジェクトから外されてしまう。失意の中光一は地元の横浜へタクシーで向かい、学生時代の過去を思い出す。

…というストーリです。

キャッチコピーは「天才になれなかったすべての人へ」

才無き者の苦悩

誰しも一度は、他人とは替えが効かない唯一無二の「何か」になることを憧れるものです。

主人公の朝倉も「何か」になることを夢見る学生時代を過ごしました。

彼の前に衝撃的な登場を果たすのは、天才的な才能をもつエレンです。

彼女との出会いは朝倉にとって人生を変える出会いでした。

第一巻。しがない底辺デザイナーとして必死に働く朝倉の失望。失望の中、過去の衝撃的な出会いの記憶に思いを馳せる所から物語は始まっていきます。

高校時代の朝倉が住む横浜に匿名で美術館にラクガキが描かれます。グラフィティの世界では、より上手い者だけがアートに上描きしていいルール。

朝倉はそのラクガキの上手さと美術館のどのアート作品よりも自分の作品の方が上だと主張する犯人に感銘を受けます。その正体を突き止めるべく自らもラクガキを徹夜で描き、犯人をおびき出そうとします。

しかし、主人公の描いた絵は超下手。才能なし。お世辞にもうまいとは言えません。

朝倉の動きを知っていた犯人であるエレンはがっかり、ひどく憤り朝倉を殴りつけます。

エレン
エレン

現代のアーティスト何人言える?10人くらいだろ?夢見てるやつは10万人、残るやつは10人。向いてない人間が人生掛けたって不幸になるだけなんだ!

エレンの父も絵描きでしたが、自殺をしてしまいます。その悲しみも抱えていたこともあり出た言葉でした。

答える朝倉。

朝倉
朝倉

やってみなきゃわかんねえだろ…。無理だっていちいち諦めてたら誰も何も出来ねえだろ。俺は何かになるんだ。何かにならなきゃ退屈で生きていけねえよ。

もうこの時点で、私は心が震えました。

朝倉は才なき自分に絶望したすべての人の代弁者です。やってみなきゃわからねえだろ!って。誰しも一度は考えたことがある真っ直ぐで燃える情熱です。

しかし、歳を重ねるうちに、才有る者と凡才である自分比べるうちにいつしか忘れてしまった感覚でしょう。

綺麗事かもしれない、でも真っ直ぐ理想を追いかける朝倉カッコいい。と読者は思うはずです。

そこで場面は変わり話は現代に戻ります。

現代の朝倉はしがない底辺デザイナー。

朝倉
朝倉

何度失敗しても、だれにも期待されなくてもそんなの関係ない。有名なアーティストになれなくたって、がんばる

こう、言いのけます。

朝倉は、圧倒的な才能達を前にし、挫折を繰り返し、理不尽な思いをし、苦汁をなめ、それでももがきながら成長していく。朝倉の姿に自分を重ねてしまう読者も多いことでしょう。

第1巻から非常に引き込まれました。

絵は下手でもオシャレな構成

リメイク版は上手いですが、原作版の作者の絵は正直下手クソです。癖が強いです。読む人を選ぶと思います。

でも、「絵が下手でも何かを伝えたい」という作者の情熱は、朝倉の「才能がなくてもがんばる」に似ていてグッときてしまったりします。

また、絵やストーリーの構成や新キャラの出し方、コマ割りなどなどそういった所は非常にうまく、おしゃれです。

作者の何かを読者に伝えたいという情熱がおしゃれさに結びついているような気がします。小手先の絵の下手上手なんてものは、燃え上がった情熱の前ではあまり意味をなさないのだ。

アート&デザイン業界をリアルに描きつつ熱い展開

読み始めた時、アートやデザインを主軸に置くビジネス系の眠くなる漫画だと思ったのですが、まるで少年漫画のように熱い展開に胸を踊らしてしまうようでした。

一方で、業界の大人達の汚さやかっこよさもリアルに描き、興味深くまた純粋に”面白い”作品です。

働く方々にとってはこんなことあるあるみたいな展開もあることでしょう。ゆえに登場人物にいつしか自己投影してしまうよう誘導されます。

本当に上手いです。

まとめ

以上、「左利きのエレン」のレビューでした。

まだ全然この作品の魅力を伝えきれてないような気がしますが、あまりネタバレしたくもないのでこれくらいにしておきます。本当に多くの方に読んでほしい作品です。

失敗や苦悩、後悔、諦め、大いなる才能。そういったものに押しつぶされそうになりながらも乗り越え、頑張り続ける主人公に自分を重ねてしまう読者も多いでしょう。

この漫画は毎巻、名言がありますが、なかでも自分が最も感銘を受けた言葉をネタバレします。

「何でもないお前を誇れよ」

誇っていいんだ、何でもない自分を。何かに慣れなかった自分を。

どんなストーリー展開で、だれがこの言葉を言うのか。あなたの目で確認してみてください。

今を頑張って生きる人に突き刺さる漫画『左利きのエレン』。超おすすめです。

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